事務のKです。
皆さんは日本の里山と言われると
どんな景色を思い浮かべるでしょうか。
私は田舎が山口でしたので
熱い夏に青々と茂ったミカン畑が思い浮かびます。
それと同時に、
行ったこともないような
刈り入れが終わった田んぼの横を走るSLやら
渓流の奥にある炭焼き小屋
雪に覆われた北国の景色なども浮かびます。
きっと、これらは幼い頃から親しんできた
書籍の中にしかない、里山の景色なのかもしれません。
しろばんば
次郎物語
大人になって思い浮かべると
こうした書籍から受けたイメージというものは
本当に大きかったと思います。
同時にビジュアルで圧倒的に訴えてきた
コミックが一つあります。
それが
『釣りキチ三平』(矢口高雄)

矢口先生は30歳まで秋田県にて銀行員をなさっていたという異色の経歴をお持ちの漫画家です。
その描画は繊巧の一言。
三十代までお仕事をされていたことから秋田の田舎について深い造詣をお持ちで
漫画の中でもそれらの経験が存分に発揮されています。
特に舞台が川べり(もしくは海)中心となることから
自然に囲まれた描写が多くなります。
そこに描写される里山の風景は
まさに昭和を生きた我々の心の中にある里山に近いものが
あると感じています。
※因みに私自身は釣りを一切嗜みません。
その景色が先なのか、
漫画が先なのか
影響を受けた私には分かりませんが
決して、皆さんの中にある里山とも
離れていないのではないかと思います。
漫画家としてはすでに引退されているとのことですが
その美麗なイラストの数々は
今でも見る人の心を捉えて離しません。
ご興味がありましたら是非ご一読くださいませ。